「Webライターって何をする人?」
「仕事内容について詳しく知りたい」
「どんな人がWebライターに向いてるの?」

このような疑問にお答えします。
筆者の私は現在フリーランスでWebライターをしており、過去にはWebマーケティング企業で正社員としてWebライターをしていました。
当時は10以上のクライアントを担当し、多い月で1ヶ月30の記事制作をしていたこともあります。
Webライターの仕事内容について、企業と個人、両方の働き方を経験したことを踏まえて詳細に解説します。
この記事を読めば、
- Webライターの仕事内容
- やりがいや大変なこと
- Webライターに向いてる人の特徴
などについて詳しく知ることができます。
Webライターになろうか迷っている人は、その判断材料としてぜひ参考にしてください。
Webライターとは?何をする職業なのか紹介

前提としてWebライターとは、「Web上で掲載される文章を書くライター」というかなり幅広い職業の呼び名として使われています。
Webライターの中でも、さらにSEOライターやセールスライター、SNSライターなどさまざまな種類に分かれていて、それぞれ仕事内容が微妙に違うことを覚えておきましょう。
執筆する媒体も、企業のWebサイト、オウンドメディア(自社メディア)、ブログ、SNSなど種類によって異なります。
Webライターの主な役割は、読者や消費者が興味関心のある情報を伝えることで、より多くの人をWebサイトに集め、商品やサービスの購入につなげることです。
いわば、サービスの提供者と消費者の橋渡しのような役目を持っているのが、Webライターという職業になります。
Webライターの種類

いくつかあるWebライターの中でも代表的な5つのWebライターについて、目的や仕事内容、掲載媒体を紹介します。
SEOライター
SEOライターとは、検索エンジンで上位表示されることを目指して記事を執筆するライターのことです。
SEOとは、検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)のことで、検索エンジンに適切に評価されるための施策を意味します。
記事が検索エンジンで上位に表示されると、そのWebサイトにたくさんのユーザーが訪れ、商品やサービスの購入が増えることにもつながります。
SEOライターが書くのは、コラム記事や事例記事、顧客の成功体験など企業サイトに加え、オウンドメディアや個人ブログなどが中心です。
目的:ユーザーをより多くWebサイトに集客すること
仕事内容:検索エンジンで上位表示を目指す記事の執筆
掲載媒体:企業サイト、オウンドメディア、個人ブログなど
セールスライター
セールスライターとは、商品やサービスを売ることに特化した文章を執筆するライターのことです。
広告ページや商品ページなどの文章作成を担当し、商品やサービスの購入を促し売上を増やすことがセールスライターの役割となります。
商品・サービスの紹介に関するWeb上の媒体、たとえばランディングページやECサイトなどで執筆することが多いです。
目的:商品やサービスの購入を増やして売上を増やすこと
仕事内容:商品・サービスページや広告ページの記事作成
掲載媒体:広告LP(ランディングページ)、ECサイト、メルマガなど
コピーライター
コピーライターとは、商品やサービスについて世の中の人に刺さるキャッチーなフレーズで表現するライターです。
コピーとは、広告業界で広告に使用される文字のことを意味しています。
商品の本質を捉え、消費者にその魅力を伝えて興味関心を持ってもらうことがコピーライターの役割です。
Web上では商品・サービスに関する文章を作成する他、テレビCMや広告、商品パッケージなどWeb以外でも活躍の場があります。
目的:世の中の人に商品やサービスの魅力を伝えて興味関心を引き出し購買意欲を高めること
仕事内容:商品やサービスの広告文やキャッチフレーズなどを執筆する
掲載媒体:商品・サービスページ、広告LP、テレビCM、新聞、商品パッケージなど
PRライター
PRライターとは、広報的な観点から企業やブランドの魅力を発信するライターのことです。
企業の広報担当がこの役割を担うことが多く、社内外を問わず情報発信を行います。
PRライターが文章を作成するのは、企業サイトやSNSなどに加え、広報誌やプレスリリースなどさまざまです。
目的:企業・ブランドの魅力を消費者に伝えること
仕事内容:広報に関連する情報の企画やコンテンツの作成
掲載媒体:企業サイト、プレスリリース、SNS、広報誌、イベント案内など
SNSライター
SNSライターとは、SNSの投稿文章を作成するライターのことです。
人を惹きつける文章を作成して、フォロワーの獲得やWebサイトに訪問してもらうことがSNSライターの役割です。
X(旧Tiwtter)やInstagram、TikTok、FadebookなどがSNSライターの文章作成を行う媒体となります。
目的:フォロワーの獲得、Webサイトへの訪問増加
仕事内容:各種SNSの投稿文章作成、運営、企画
掲載媒体:X(旧Tiwtter)、Instagram、TikTok、Fadebookなど
上記で紹介した以外にも、Webライターは存在しています。
より詳しく知りたい方は、Webライターの種類について詳しく紹介した記事もご覧ください。
Webライターの仕事内容を業務ごとに徹底解説

続いてWebライターの仕事内容を詳しく紹介します。
今回は代表的なSEOライティングに関する仕事内容を徹底解説します。
執筆に関係する業務
まずは文章作成に関係する業務です。
執筆業務には以下の4つがあります。
- 構成作り
- リサーチ
- 取材
- 執筆
構成作り
構成とは、記事の設計図のようなものです。
執筆前に構成を作ることで、必要な情報を網羅することができスムーズに執筆できます。
ほとんどのWebライターが記事を作成する前に、構成を作っているはずです。
たとえば、この記事を作成する前にも下記の画像のような構成を作成して、それを元に執筆をしています。
<構成例>


Webライターの業務では、このような構成作りを行うことを把握しておいていただければと思います。
リサーチ
構成とともに行うのが、リサーチ業務です。
ユーザーが必要としている情報の詳細や競合サイトを調べます。
Webライターが作成する記事は、全て知っているものだけではありません。
むしろ知らない分野や業界の方が多いので、ほとんどの記事作成で事前の情報収集を行います。
情報収集で利用するのは検索エンジンや書籍、業界誌などさまざまです。
取材
より質の高い記事を作るために、クライアントや担当者に取材を行うこともあります。
取材を行うのは全ての記事ではなく、ユーザーのために必要と判断したものになりますが、一次情報は記事の独自性を出す要素としても重要です。
取材を行う際は、事前の下調べやスケジュール調整、質問事項などの送付などを行った上で実施します。
手段としては、オンライン会議ツールが今は主流ですが、クライアントによっては電話で取材をすることもあります。
執筆
情報が揃ったら、構成をもとに記事の執筆に取り掛かります。
Webライティングでは、ユーザーの欲しい情報をわかりやすく伝えるのが重要なので、それを意識しながら文章を作成していきます。
執筆業務で使用されることが多いのは、GoogleドキュメントやWordです。
この記事の原稿もGoogleドキュメントで作っています。

また今は生成AIでアイデアを出して執筆することも珍しくありません。
原稿が完成したら上司やディレクターなどに確認をしてもらい必要があれば修正、さらにクライアントに原稿を提出し、指摘が入れば再度修正を行って執筆は完了です。
以上が記事の執筆に関する仕事内容となります。
執筆以外の業務
続いて、執筆以外の業務について以下の4つを解説します。
- 画像選定
- WordPress入稿
- 分析
- リライト
画像選定・作成
記事の内容にあった画像をアイキャッチや見出しごとに選んだり、必要であれば画像を作成したりします。
文字情報だけではユーザーが飽きることもあるので、画像を入れることは大切です。
企業に勤めていれば何らかの画像サイトを使えることが多く、そこから記事にあった画像を選定します。
個人ブロガーなどはフリー素材を活用することが多いです。
また画像を使った図解を入れた方が伝わりやすい場合もあります。
図解では、パワポやCanvaなどを使ってユーザーによりわかりやすい画像を作成します。
WordPress入稿
記事の原稿と画像が揃ったら、Webサイトに掲載する作業を行います。
そこで使用するのがWordPressなどのコンテンツ管理システムです。
WordPressとは
Webサイトの管理・更新を行うシステムのこと。コンテンツマネジメントシステム(CMS)の一つで、多くのWebサイトでWordPressが使われており、記事の更新もこのWordPressで行われることが多い。
WordPressは画像のようなツールで、記事の投稿、画像の挿入、文字の装飾などを行うことができます。
<WordPress管理画面>

<WordPress投稿画面>

慣れるまで少し時間はかかりますが、操作は初心者でもできるような仕様になっています。
Webライターとして活躍するためにWordPressは必須ツールとなりますので、そのことを覚えておきましょう。
分析
Webサイトに公開した記事について、分析作業を行うこともあります。
- どのような記事が掲載順位が高いのか
- 流入数が多い記事はどれか
- 商品・サービスの購入につながっている記事は何か
などを分析して、さらなるユーザーの獲得やコンバージョン(購入)の増加を目指します。
分析作業で使用するのは、Google Search Console(サーチコンソール)やGoogle Analytics(アナリティクス)などのツールです。
Google Search Consoleとは、Googleが無料で提供している分析ツールです。
以下のようなことを調べることができます。
- 記事の掲載順位
- どのようなキーワードで流入しているか
- クリック率(検索結果の表示回数に対してクリックされた割合)
<Googleサーチコンソール画面>

Google Analyticsは、Webサイトやアプリ全体のアクセス解析を無料でできるツールです。
以下のようなデータを分析することができます。
- 訪問ユーザーの数
- アクセス経路
- コンバージョン(購入)につながっているページ
<Google Analytics(GA4)画面>

Webライティングの仕事で成果を上げるためには、このような分析ツールを利用することも重要です。
リライト
調査や分析の結果、リライト(書き直し)をすることもあります。
既存の記事で足りていない要素や不要な要素を再構成し、タイトルや見出し、本文を修正をして、表示順位のアップを目指します。
リライトするのは、自分の記事だけでなく他の人の記事を行うこともあり、一から記事を執筆するよりも難易度が高いことが多いです。
以上が、Webライターの仕事内容となります。
Webライターの1日のスケジュール

実際に筆者がWebマーケティングの会社で働いていた時の1日のスケジュールは、以下のような感じです。
〜9時:出社※リモートワークの日や10時に出社することも
9時〜10時:メール・チャット確認、クライアント記事の構成作り
10時:朝礼
10時〜12時:クライアント記事の執筆、メール・チャット返信
12時〜13時:お昼休憩
13時〜15時:WordPress入稿、クライアント記事の順位チェック
15時〜16時:オウンドメディア構成作り
16時〜16時半:取材
16時半〜17時半:オウンドメディア執筆
17時半〜18時:チャット返信
もちろん毎日同じスケジュールではありませんが、だいたい午前中は集中力が必要な執筆業務をすることが多いです。
またクライアントの仕事のスケジュール的にも、取材はお昼以降が多く、集中力がそれほど必要でないWordPress入稿などの業務は午後に行っていました。
時々クライアントの会社に直接足を運んで取材することもありますが、基本的には社内か自宅で作業することが多い仕事となっています。
Webライターの働き方

Webライターの働き方として「企業に所属して働く」、「個人で働く」の2通りがあります。
企業で働く
企業で働くことの特徴は、以下です。
- 収入が安定する
- 学習環境を整えやすい
会社に所属すると、毎月給料が払われるので収入面での不安は少なくなります。
また、未経験で就職したWebライターにとっては周りの同僚や上司などから学ぶことも多く、知識やスキルを磨くには適した環境です。
一方で、与えられる仕事や裁量は自ら調整することが難しく、指示通りに業務を行う必要があるので、個人で働くよりも自由度は低いでしょう。
またリモートワークやフレックスタイムの導入を行っている会社であれば、働く場所や時間に縛られませんが、そうでない場合は自由な場所と時間で働くことは難しいです。
フリーランスとして働く
Webライターの仕事では、フリーランスや個人事業主として働くことも可能です。
個人で働くことの特徴として、以下があげられます。
- 場所と時間に縛られないこと
- 案件を選べること
個人で仕事を請け負えば、クライアントからの指示以外は誰からも受けることがないので、働き方は自由です。
朝は別の用事をして、お昼以降から業務に取り掛かるということもできます。
主婦(主夫)の方などは、このような働き方を活用して自分の生活に合わせて仕事をすることも可能です。
また自分に合った仕事を選択することができ、ジャンルや業界など自分の得意なことに絞ることもできるでしょう。
しかし、個人で働く分収入は不安定になりがちです。
Webライティングの仕事は、知り合いから請け負ったり、クラウドソーシングなどで獲得することができますが、いつ仕事が打ち切られるかわかりません。
そのため常に仕事がなくなる不安があるのも事実です。
また自ら営業して仕事を獲得する必要があるので、営業スキルも重要になります。
個人で働く場合は、このようなデメリットを理解した上で仕事を行う覚悟が必要です。
Webライターのやりがいと大変なこと

続いて、Webライターとして仕事をするうえでやりがいと大変なことを、筆者の経験を元に紹介します。
やりがい
Webライターとして仕事をしてやりがいを感じるのは、以下のようなことです。
- クライアントや読者から良い反応をもらえること
- 自分の書いた記事が積み上がっていくこと
- 多くの読者の問題解決に役立てること
クライアントから要望を受けて、自分が記事を書いて提出した時に質が高かったと言ってもらえた時や感謝してもらえた時はとても嬉しく感じます。
また、Webライターを続けているとWebサイトに自分が書いた記事が積み上げられていき、そのこと自体にも達成感を味わえます。
さらに実際に上位表示された際には、多くのユーザーに読んでもらえて、自分の文章が誰かの疑問や悩みの解決に役立っていることが実感できます。
大変なこと
一方で、Webライターとして仕事をするうえで以下のような大変なこともあります。
- 納期に追われること
- 孤独に作業をすること
- 肩や腰の凝りなど体の痛み
Webライティングの仕事は、基本的にはクライアントワークです。
記事ごとに納期が設定され、設定した期限までに記事を仕上げる必要があります。
納期が被ったり、月末になると仕事が忙しくなって普段より業務量を増やすのも珍しくなく、プレッシャーを感じることもあります。
またWebライターの仕事は基本的に一人で完結する仕事が多く、人とのコミュニケーションも少ないです。
パソコンを前に黙々と孤独に作業をすることになるため、ストレスが溜まることもあります。
さらに1日中座って作業をしていると、運動不足になりがちで肩や腰、背中も凝ります。
仕事が終わった時にはかなりの疲労を感じることもあるので、適度な息抜きや運動をするなどの自己管理も必要です。
Webライターに向いてる人

最後にWebライターに向いてる人はどのような人かを解説します。
Webライターに向いてる人は以下のような特徴の人です。
- 素直で柔軟な人
- 情報収集が好きな人
- 人の話を聞くのが好きな人
- 文章を書くのが嫌いじゃない人
- 長時間一人で作業するのが苦じゃない人
素直で柔軟な人
Webライターの仕事では、自分で書いた原稿を上司やディレクター、クライアントにチェックしてもらいます。
慣れないうちはかなり多くの部分を指摘され、修正する作業が発生します。
その時に、指摘を素直に受け入れることが重要です。
反対に自分の意見を通そうとする人は向いておらず、どちらかというと柔軟に考えを修正できる人の方が成長しやすく伸びやすいです。
自分の考えを主張するよりも、素直で柔軟な人の方がWebライターには向いています。
情報収集が好きな人
Webライティングで執筆する記事は、自分が知らない分野も数多くあります。
そのため、本やインターネットなどさまざまな情報源を調べてリサーチすることになるでしょう。
その時に、情報を集めることが好きな人は抵抗なくリサーチ業務ができるのでWebライターに向いています。
人の話を聞くのが好きな人
Webライターは時に取材を行います。
取材では相手の持つ考えや情報を引き出すことが必要なので、人の話を聞けることが大切です。
コミュニケーションが得意でなくても良いので、気持ちよく相手に話してもらえるような力がある人は向いているでしょう。
文章を書くのが嫌いじゃない人
Webライターの基本業務は文章を書くことです。
そのため文章を書くこと自体に苦手意識がある人には向いていません。
ただし、元から文章を書くのが好きでなくても、書いているうちにスキルが身に付くこともあるため、文章を書くのが好きである必要はありません。
どちらかといえば執筆に抵抗がない人の方が向いていると言えます。
長時間一人で作業するのが苦じゃない人
Webライターの業務は、ほとんどが一人で行うものです。
企業で働く場合は、コミュニケーションを取ることもありますが、基本的に作業は自分一人で完結するので長時間話さなくても、ストレスがたまらない人の方が向いています。
個人で働いていると、誰とも話さないということも珍しくないので、コミュニケーションを取りながら何かをするのが好きという人には向いていません。
さらにもっとWebライターの向き不向きについて知りたい人には、Webライターに向いてる人の特徴について解説した記事も用意しています。
Webライターを目指す人は、以上のことを踏まえて検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ | Webライターになろうか考えてる人へ
いかがでしたでしょうか。
Webライターの仕事内容について詳しく紹介してきましたが、Webライターについて知ってより興味が出てきた人は、Webライターになる方法などを解説した記事もあります。
ぜひ読んでみてください。
まずは副業からという人には、副業でWebライターをするやり方について説明している記事もありますので、こちらもおすすめです。
Webライターに転職したいという方には、未経験からWebライターに転職する方法について解説した記事もおすすめです。
代表的な転職サイトを記載しますので気になる方はぜひ利用してみてください。