転職で営業以外の職種にキャリアチェンジする現実的な方法

営業の仕事がきつくて向いてるか確かめたい…
転職先として営業以外の職種を知りたい
現実的な転職方法も教えて欲しい

このような悩みを解決できる記事になっています。

筆者の私は新卒で、従業員100人くらいの企業で法人営業を2年経験し、26歳でWebマーケティング企業のWebライターの仕事に転職しました。

営業職は業務量が多く、残業時間も長くなりがちです。

社内の他の職種の同僚と比較しても、その傾向は明らかでした。

私も月80時間ほどの残業が続き、精神的にキツかったことと、適性としても向いていないと思い転職を決意しました。

世の中にはさまざまな職種があり、適切な準備をすれば若いうちは職種を変える転職も可能です。

この記事で紹介するやり方を理解することで、転職活動を有利に進めることができるでしょう。

記事の前半では営業職への適性や営業以外の職種の紹介を行い、後半では筆者の経験も踏まえて現実的な転職方法を解説します。

あなたの転職活動の参考になれば幸いです。

Webライターなび編集者

フリーのSEOライター

新卒で法人営業職を2年経験した後、Webサイト制作会社の営業を経て、Webマーケティング会社のSEOライターに転職。その後独立して、現在は個人でお仕事を受けています。

営業に向いていないと感じる人が確認したい適性

「営業がつらい」「向いていない」と感じた場合、それが環境の問題か自分の適性の問題かを見極めることが重要です。

たとえば、ノルマが過剰・上司との相性が悪いなどの外部要因であれば、同じ営業職でも業界や商材を変えることで解決する場合があります。

一方で、人と話すこと自体が苦痛だったり、数字を追うことにストレスを感じるなどの内的要因であれば、営業以外の職種を検討するのが現実的です。

まずは以下の営業適性の基準の5つについて自己分析してみてください。

  • 数字や成果へのプレッシャーに耐えられる
  • 初対面や関係構築の場面でスムーズにコミュニケーションできる
  • 提案やクロージングにやりがいを感じられる
  • 体力や精神にタフさがある
  • 競争が好き・負けず嫌い

上記の項目に当てはまらなかったら、そもそもあなたの資質として営業職に向いていないかもしれません。

そのような場合は、本格的に営業以外の職種への転職を検討しても良いでしょう。

営業職から営業以外の職種に転職は可能?

結論、営業から他の職種への転職は可能です。

その理由とポイントを解説します。

若いうちはポテンシャルで採用されやすい

特に第二新卒や20代のうちは、未経験の職種でも採用余地が大きいです。

その理由は、若いうちは経験より伸びしろや意欲、適応力などのポテンシャルが重視される傾向があるからです。

20代のうちは考え方や環境の変化に対して柔軟性があるので、職種が変わってもそれに対応するだけの見込みがあります。

30代後半になると、それも厳しくなりつつあるので転職を考えているならできるだけ早いうちに動き始める方が有利になるでしょう。

営業経験は評価されやすい

また、営業経験は他の職種でも評価されやすいという理由もあります。

たとえば、課題解決力や行動量、提案力は他職種でも汎用性のあるスキルです。

特に営業職で必要な「コミュニケーション力」「数字意識」「自己管理能力」等は、どのような仕事でも高いレベルで活躍するための必須の要素であり、それを仕事上でこなした経験があることはプラスに働くでしょう。

転職が不安でも営業経験がある方は、これらの良い面を理解して転職活動に望んでください。

“営業以外”の線引きが重要

ただ、転職する職種については注意する必要があります。

どのような仕事においても、数値目標や成果は求められるものです。

数字を追わない職種に行きたいのか、もしくは営業色の薄い職種ならOKなのかなど、営業色をどこまで減らしたいのかを明確にしましょう。

  • 人と関わる仕事は好きだがノルマが嫌 → カスタマーサクセス・人事 など
  • 数字を追うのが嫌だが黙々作業は得意 → エンジニア・Webライター・経理 など

このように“営業色の強弱”を判断しておくことで、転職後のミスマッチを防げます。

営業経験を活かせる営業以外の職種7選

ここでは営業経験を活かせる営業以外の職種を7個紹介します。

キャリアチェンジの候補として、考えてみてください。

カスタマーサクセス

カスタマーサクセスは、既存顧客の課題解決や満足度向上を主な目的とする職種です。

新規開拓営業とは違い、すでに自社のサービスを利用している顧客との長期的な関係構築などに焦点を当てます。

営業経験者にとってカスタマーサクセスの仕事は親和性が高く、たとえば営業で培ったヒアリング力を、顧客の潜在的な課題を把握する際に役立てることができます。

さらにカスタマーサクセスという職種は、KPIが契約継続率や顧客満足度に設定されることが多く、売上ノルマがないケースが多いです。

そのためプレッシャーを感じることが少なく、営業経験を活かして活躍できる可能性があります。

企画・マーケティング

企画・マーケティング職は、商品やサービスの市場戦略を立案し、売上向上や認知度拡大を目指す仕事です。

具体的な仕事内容としては、市場調査・分析、ターゲット顧客の設定、販促キャンペーンの企画・実施、広告戦略の立案、SNSやWebを活用したデジタルマーケティング、競合分析、商品開発の企画サポートなどがあります。

営業経験のある人は市場や顧客に対する理解を、企画・マーケティングの業務においても活用しやすいですし、営業で培った顧客との関係構築力などを社内外の関係者との調整業務でも活かすことができるでしょう。

ただし、未経験からマーケティング職への転職を目指す場合は、マーケティングアシスタントや補助業務からスタートするケースが多いのが実情です。

まずは基礎的な業務を通じて、デジタルマーケティングツールの使い方やマーケティング理論などの専門知識を学んでいくことが重要になります。

エンジニア

エンジニア職は一見すると営業経験とは関係ないように思えますが、営業で培った論理的な思考力や課題解決力を活用できる職種です。

プログラミングは、論理的な思考プロセスの積み重ねを行う職種であり、顧客の課題を整理して解決策を考える営業のプロセスと共通点があります。

もちろん、プログラミング言語の学習やITスキルの習得は必須です。

しかし、IT業界の知識や顧客との折衝力などを持つ営業経験者であれば、プリセールスや導入支援といった役割でも活躍の余地があります。

IT業界での営業をしている人は、検討してみると良いでしょう。

Webライター

Webライターは、Web上で閲覧可能な記事を執筆するライターのことです。

Webサイトやブログ、広告、SNSなど幅広い媒体で文章作成を行うことが仕事内容となっています。

営業経験がある人は相手が何を求めているかを察知する能力があるので、読者の関心やニーズに応える記事を執筆しやすいです。

また取材が必要な記事など、コミュニケーション能力を活かせる場面もあります。

将来的には、ライティングスキルを基盤として、マーケティングやコンテンツ企画といった上流工程に業務範囲を広げていくことも可能です。

ただし、Webライターは未経験からでも比較的参入しやすい職種であり、その分ライバルも多いので、転職時にはポートフォリオとして記事の提出が求められることが普通です。

まずは自身でブログを開設したり、クラウドソーシングで案件を受注したりして、実績を積み重ねてから転職活動をすると良いでしょう。

広報

広報職は、社内外への情報発信が中心となる職種です。

メディアとの関係構築、ステークホルダーとの調整、プレスリリースの作成など、多岐にわたる業務で対人スキルが重要な役割を果たします。

営業ノルマ達成のプレッシャーには耐えられないけど、コミュニケーションを取るのは好きという方に勧めたい職種です。

ただし、広報職では正確で魅力的な文章を書く能力や、注目を集める企画を立案する力が必要です。

そのため未経験から広報職への転職は、企業によっては難易度が高めとなるケースがあります。

まずは広報アシスタント枠やPR代行会社での勤務を通じて、広報業務の基礎を学ぶことが現実的なアプローチといえるでしょう。

経理

経理職は、企業のお金の流れを管理し、財務状況を正確に把握・報告する職種です。

具体的な仕事内容には、日々の取引の仕訳入力、請求書の発行・処理、月次・四半期・年次の決算業務、予算作成と実績管理などがあります。

営業職では売上数値や予算管理などの数字やデータを日常的に扱うため、経理職への転職時にも数値に対する抵抗感が少ないというメリットがあります。

経理職への転職の可能性を高めるためには、簿記資格の取得や会計の基礎知識の習得が必須です。

特に日商簿記2級以上の資格があると、転職活動において大きなアドバンテージとなるでしょう。

経理職はコツコツとした業務が中心で、営業のように外回りや顧客対応が中心ではなく、デスクワークが主体となるため、働き方の変化についても事前に理解しておきましょう。

人事

人事は、採用業務、人材育成・研修企画、人事評価制度の運用、給与計算・労務管理などを行う職種です。

営業職をしていた人は、採用面接や社員対応において営業で培ったコミュニケーション力が強みとなります。

候補者や社員との信頼関係を築く能力、相手のニーズや適性を見極める観察力、円滑なコミュニケーションを図るスキルなど、営業経験で身につけた能力を活用可能です。

未経験から人事職を目指す場合、採用アシスタントや研修サポートといった業務から入ることが一般的です。

基礎的な業務を通じて人事制度や労務管理の知識を徐々に身につけていくことができます。

営業を経験している人は企業理解や業界知識も豊富なので、このような知見を活かして人材戦略の立案や組織開発にも貢献できる可能性があります。

特に、営業職の採用や育成においては、実体験に基づいた的確な判断やアドバイスが期待できるでしょう。

上記の職種について興味があるものがあれば、ご自身でさらに詳しく調べてみてください。

他の職種へ転職を成功させる”現実的”な進め方

では実際に他の職種への転職活動を成功するにはどのようにすれば良いのか、現実的な進め方を紹介します。

以下は、私が転職活動で実践した進め方です。

1. 成果や頑張ったことを一つ作る

転職活動において重要なことの一つは、現職で成果を出して他の職種でも活かせる形で整理することです。

自分なりに頑張ったことや成果があれば、面接の際に自己PRの材料となりますし、自信を持って転職活動を進めることができます。

たとえば、営業職であれば売上向上や目標達成などが成果として分かりやすいです。

私も大きなプロジェクトをやり切った成果と経験があったので、それを自己PRの材料としました。

さらに重要なのは、その成果について「再現性がある成果」として語れるかどうかです。

具体的には、以下のような視点で自分の経験を振り返ってみてください。

  • どのような課題に直面し、どのように解決したか
  • 結果として何が改善され、どのような価値を生み出したか
  • その解決方法を他の場面で応用するにはどうすればいいか

これらを明確に言語化できれば、営業職以外の採用担当者にも十分にアピールできる強力な武器となります。

頑張ろうとしているけど、どうしても今の仕事がきつい場合は自分の体調や精神面を優先してくださいね。

2. 転職活動を始める前に自分で小さく取り組む

転職を成功させるためには、いきなり転職活動を始めるのではなく、まずは新しいことに「小さく取り組む」ことをおすすめします。

こうすることで、リスクを最小限に抑えながら新しい職種への理解を深めることができます。

現在の仕事を続けながら、興味のあることに取り組んでみましょう。

小さく取り組む例
  • Webライターに興味がある場合→休日や平日の空き時間を活用してブログを始める
  • エンジニアを目指す場合→プログラミング学習と並行して小さなWeb制作案件にチャレンジする

私の場合も、Webライターを目指すと決めブログに取り組みました。

現在は、質の高いオンラインの学習プラットフォームやスキル取得のための資格、無料で入手できる情報がたくさんあります。

転職前に自分で手を動かして取り組んでみることで、「本当にその職種で働きたいのか」「自分に適性があるのか」を実際の業務を通じて検証することができ、ミスマッチを防ぐことが可能です。

3. 転職エージェントを活用して客観的な意見を聞く

転職活動において、「転職すべきかどうか」「どの職種が自分に合っているか」などを一人で悩み続けるのはあまり効率的ではありません。

特に初めての転職では、転職エージェントを活用すると良いでしょう。

そうすることで、客観的なアドバイスのもと自分に合う仕事や勤務先を見つけることができます。

転職エージェントを活用すると、次のようなメリットがあります。

営業経験の価値を客観的に把握できる

自分では当たり前だと思っている営業経験やスキルが、実は他の職種でも非常に高く評価される可能性があります。

転職エージェントを利用すると、その経験やスキルが市場でどのように評価されるかを客観的に分析し、適切なアドバイスを提供してくれるでしょう。

また、他の職種へのキャリアチェンジするための助言も得られるかもしれません。

書類作成や面接対策のサポート

職務経歴書の書き方や面接での自己PRの方法は、職種によって大きく異なります。

転職エージェントでは、目指す職種に特化した書類添削や面接対策を受けることができるので、選考通過率を上げることが期待できます。

非公開求人と適性職種の紹介

転職エージェントは一般には公開されていない非公開求人を有しています。

その中には営業経験を活かせる案件も多く存在しており、自分だけでは見つけられない求人と出会える可能性があります。

また、エージェントとの面談などを通じて、自分では気づかなかった適性職種を発見できる場合もあるでしょう。

上記で紹介した以外にも、各業界の最新動向や企業の採用事情、条件の交渉などさまざまなメリットを享受できます。

業務で忙しい中で効率的に転職活動を進めたい人には、転職エージェントの活用がおすすめです。

まとめ | 今からできるアクション

以上、営業以外の職種に転職するための方法について解説しました。

今回の内容のポイントは以下です。

  • まずは自分で営業適性があるかどうかを分析する
  • どれくらいの仕事なら妥協できるかを判断する
  • 営業以外の職種を理解して詳しく調べる
  • 興味のある職種について自分でできることに取り組む
  • 悩んだ際は転職エージェントをうまく活用する

転職は不安になることも多いと思いますが、適切に準備することでうまく進めることができます。

迷っている方はすぐにできるアクションを起こしてみてください。