「無料ブログを始めたい」
「Webライターとして案件を獲得したい」
「実績がない状態でスキルをアピール方法を知りたい」
今回はこのようなお悩みにお答えします。
Webライティングを始めるうえで実績ゼロからスタートする場合、クライアントに自分の執筆力を証明する手段が必要となります。そこで有効なのが無料ブログを活用したポートフォリオの作成です。
費用をかけずにスキルを証明できる無料ブログは、Webライターとして副業やお小遣い稼ぎをしたい方にとってピッタリの選択肢といえます。
そこでこの記事では、無料ブログを使って最短で案件を獲得するための具体的な方法を解説します。ブログサービスの選び方から、おすすめのサービス、クライアントに評価されるポートフォリオの作成方法まで、実践的にお伝えするのでぜひ参考にしてください。
無料ブログがおすすめなのはこんな人

無料ブログは誰にでもおすすめできるわけではありません。目的や使い方によっては、WordPressブログのほうが適している場合もあります。無料ブログを特におすすめするのは以下のような人です。
- 収益化ではなく案件獲得が目的の人
- 趣味でブログをしたい人
それぞれ解説します。
収益化ではなく案件獲得が目的の人
無料ブログとWordPressの根本的な違いは、収益化のしやすさにあります。ブログでの収益化は初心者にとって難易度が高く、SEO対策やアフィリエイトの知識、継続的な運営努力が必要です。
一方、案件獲得を目的とする場合、無料ブログなら初期に陥りがちな「収益化を優先して挫折する」リスクを回避できます。執筆スキルを証明することに集中できので、「短期的な練習場」としておすすめです。
趣味でブログをしたい人
WordPressブログは管理に手間がかかります。テーマ選びやデザインカスタマイズ、プラグインの設定など、執筆以外の部分でも時間と労力が必要です。
一方、無料ブログはテンプレートが用意されているものも多く、操作も簡単にできます。執筆活動そのものに集中しやすい環境が整っているので、趣味など純粋に文章を書くことを楽しみたい人におすすめです。
無料ブログのメリット・デメリット

無料ブログを始める前に、メリットとデメリットを理解しておきましょう。特にデメリットについては、将来的な展開を考える上で重要です。
メリット
無料ブログのメリットは以下の3つです。
- コストがかからない
- すぐに記事が書き始められる
- 初期費用ゼロでスキル証明ができる
コストがかからない
無料ブログはサーバー代やドメイン代などのコストが一切不要です。
もしWordPressでブログを作ろうとすると、サーバー代・ドメイン代の初期費用だけで最低でも10,000〜15,000円程度かかります。継続的な運営費用もかかるので、初心者にとっては少しハードルが高いと感じるかもしれません。
無料ブログの場合、パソコンとインターネット環境さえあれば基本お金はかからず、誰でも気軽に始められます。
すぐに記事を書き始められる
また、無料ブログは開設作業にほとんど時間がかかりません。アカウント登録とシンプルな初期設定だけで完了するので、10分あれば記事を書き始められます。
管理にも手間がかからないので、執筆活動に時間を使えるのも無料ブログの利点です。
初期費用ゼロでスキル証明ができる
記事を書く練習をしながら、実際に執筆スキルがあることを証明できることも大きな魅力です。SEOに強いブログサービスを選べば、上位表示も狙えるでしょう。
もし上位表示や案件獲得の実績がゼロだったとしても、質の高い記事を公開することで、クライアントに「この記事を書く人なら任せられる」と思ってもらえる可能性も高まります。
デメリットと限界
一方、無料ブログには以下のデメリットも存在します。
- SEOはサービス会社任せ
- 収益化の制限と運営側による広告表示の強制
- 独自ドメインが使えないことによる信頼性の限界
- サービス終了リスクと将来的なWordPressへの移行
特にサービス終了リスクは、今後ブログ活動を広げていきたい人にとって致命的なデメリットとなりうるので注意が必要です。それぞれ解説します。
SEOはサービス会社任せ
無料ブログの大きな制約の一つが、利用者側でできるSEO対策がほとんどないことです。質の高い記事作成以外でできるのは、画像のリサイズ・内部リンクの設置・カテゴリーの整理などと限られた部分だけです。
サービス側のSEO対策によって上位表示しやすいかが変わるため、ブログサービスの選定が非常に重要になります。
収益化の制限と運営側による広告表示の強制
サービスによっては、アフィリエイトによる収益化が難しい場合がほとんどです。
また、広告表示を消したくても運営側が表示を強制していることも多く、それによって表示速度の遅延やユーザーの離脱率の上昇リスクがあります。
独自ドメインが使えないことによる信頼性の限界
独自ドメインは無料利用ではほとんど設定できません。課金すれば使えることもありますが、基本的にはサブドメインが指定されたものを使うことになります。
そのため、クライアントや応募企業に信頼してもらいにくいことの理解が必要です。
サービス終了リスクと将来的なWordPressへの移行
運営会社が何らかの理由でサービスを終了すると、記事がすべてなくなるリスクがあります。記事を残したい場合、自分のパソコンに完成した原稿を残したり、定期的にバックアップを取ったりすることが必要です。
また、WordPressに移行する際には、記事のエクスポート・インポート作業など、手間と時間がかかることも覚えておきましょう。
無料ブログを利用する際には、このようなデメリットがあることを把握してください。
ポートフォリオに最適な無料ブログの選び方

無料のブログサービスは数多くありますが、ポートフォリオとして活用するならそれに適したものを選ぶことが重要です。ここでは、案件獲得を目指す方に合うサービスの選び方を解説します。
選定基準①広告の目立ちにくさとデザイン性
無料ブログをポートフォリオとして利用する場合、クライアントへの提示物として適しているかという視点は重要です。広告が多すぎたり、デザインが派手すぎたりすると、肝心の記事内容に集中してもらえません。
執筆力をアピールしやすい、できるだけシンプルなデザインのサービスを選びましょう。
選定基準②レスポンシブ対応の有無
レスポンシブ対応とは、パソコン・スマホなど対応デバイスによってサイト表示が適切になるように対応することを指します。
担当者が、パソコンで見るかスマホで見るか両方を確認するかはわかりませんが、スマホでも崩れないデザインは必須です。クライアントがどのデバイスで閲覧しても、快適に記事を読めるサービスがおすすめです。
選定基準③コミュニティ機能
書いた記事にできるだけ早くアクセスを集めるには、コミュニティが充実したサービスを選ぶことをおすすめします。コミュニティ機能が優れているものは、記事公開後にアクセスが集まりやすい傾向があるからです。
アクセス数をアピール材料として利用できるため、「多くの人に読まれている記事を書ける」という証明にもなります。
選定基準④独自ドメインの可否
信頼性を高めるには独自ドメインを利用することを推奨します。しかし、無料ブログではそれが難しいか有料となる場合が多いのが実情です。
そのため、独自ドメインが利用できない場合でも、サービスのサブドメインがシンプルで信頼性の高い構造であるかを確認しましょう。
選定基準⑤知名度と常時SSL化
基本的に、あまり人から知られていないブログサービスは避けましょう。クライアントに信頼されやすいよう、誰もが一度は聞いたことのあるサービスを選ぶのが無難です。
また、セキュリティの観点から常時SSL化(「https」と表示)されているものを選んでください。ほとんどのサービスが常時SSL化されていると思いますが、安全性が担保されていないサイトは、クライアントに不安を与える可能性があることを覚えておきましょう。
おすすめの無料ブログサービス5選と比較表

では、選定基準をふまえて案件獲得に適したおすすめの無料ブログサービスを5つ紹介します。パートの最後には、特徴を一覧にした比較表も載せています。
note
noteは、クリエイター向けのコンテンツプラットフォームです。洗練されたシンプルなデザインが最大の特徴で、余計な装飾がないため文章作成そのものに集中できる環境が整っています。
広告表示が一切ないことも大きな魅力で、クライアントに記事を見せる際、広告で邪魔されることがなく、クリーンでプロフェッショナルな印象を与えられます。また、コミュニティ機能も充実していて、「スキ」や「フォロー」機能を通じて記事が拡散されやすい仕組みになっています。
デザイン性、広告がないこと、コミュニティ機能の面で選定基準を高いレベルで満たしているため、初めてポートフォリオを作成する方には特におすすめです。常時SSL化はもちろんレスポンシブ対応も完璧です。
はてなブログ
はてなブログは、サービス開始が2011年と老舗ブログサービスとして長年の実績があり、信頼性の高さが特徴です。特徴は、はてなブックマークとの連携で初期アクセスを獲得しやすいことにあります。
SEOに強いことでも知られていて、検索エンジンで上位表示を狙いやすいのも魅力です。適切なキーワード選定と記事構成ができれば、検索流入も期待できます。また、カスタマイズ性が比較的高く、豊富なテンプレートの中からデザインテーマを選ぶことも可能です。
無料プランでは広告が表示されますが、それを差し引いてもおすすめできます。
Amebaブログ
Amebaブログは、株式会社サイバーエージェントが運営する国内最大級のブログサービスです。芸能人も多く利用していて、名前を聞いたことのある人は多いでしょう。
特徴はコミュニティ機能が充実している点です。「フォロー」や「いいね」などSNSのような機能があり、つながりが生まれやすく、記事公開直後からアクセスを集めやすい環境が整っています。ジャンルによっては、同じテーマに興味を持つユーザーが集まりやすく、アクセス数をアピール材料として活用可能です。
ただし、無料プランでは広告表示が多めなので、ポートフォリオとして利用したい場合はアクセス数の多さをアピールできる状態であることが望ましいです。
libedoorブログ
livedoorブログの魅力は、完全無料で広告を非表示にできることです。またドメインも、「blog.jp」、「diary.to」などから好きなものを選ぶことができ、自由度が高いです。クライアントにポートフォリオを見せる際は、すっきりした印象と信頼感を与えられます。
レスポンシブデザインに標準対応しているので、スマホからのアクセスでも快適に閲覧できます。広告の目立ちにくさと信頼性を重視する方に最適です。常時SSL化にも対応しているので、セキュリティ面でも安心できます。
コミュニティ機能はやや少ないですが、その分、検索流入を狙った運営に集中できます。
Blogger
Blogger、はGoogleが提供する無料ブログサービスで、信頼性の高さが最大の特徴です。
広告表示の自由度が高いので、自分で広告を配置するかどうかをコントロールできる点も魅力です。ポートフォリオとして使う場合は広告を一切表示しない設定にすることで、すっきりした印象を与えられます。
レスポンシブ対応のテーマも豊富に用意されていて、スマホ表示も問題ありません。シンプルで使いやすいインターフェースは、初心者にも優しい設計です。コミュニティ機能は他のサービスと比べて弱めですが、その分、記事の質とSEO対策に集中できる環境といえます。
知名度の面ではやや控えめですが、「Googleが運営している」という点で十分な信頼性してもらえるでしょう。
【比較表】5つのブログサービスの特徴一覧
| 項目 | note | はてなブログ | Amebaブログ | livedoorブログ | Blogger |
| おすすめ度 | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ |
| 広告の少なさ | ◎(広告なし) | ⚪︎(無料版は表示あり) | △(表示多め) | ◎(非表示可能) | ◎(自由設定可) |
| デザイン性 | ◎(シンプル・洗練) | ⚪︎(カスタマイズ可) | ⚪︎(テーマ豊富) | ⚪︎(自由度高) | ⚪︎(シンプル) |
| SEOの強さ | ⚪︎ | ◎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ |
| コミュニティ機能 | ◎(スキ・フォロー) | ◎(はてブ連携) | ◎(最も充実) | △(弱め) | △(弱め) |
| 初期アクセス獲得 | ◎ | ◎ | ◎ | △ | △ |
| 知名度 | ◎ | ⚪︎ | ◎ | ⚪︎ | △ |
| 独自ドメイン | ×(有料プラン) | ×(有料プラン) | ×(有料プラン) | ×(有料プラン) | ×(有料プラン) |
| レスポンシブ対応 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
| 常時SSL化 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
【最速】実績記事を公開するための始め方

ブログサービスを選んだら、記事を作成して公開しましょう。ここでは、最速で質の高い記事を公開するための具体的なステップを解説します。
STEP1:アカウント開設と初期設定
アカウント開設時は、シンプルなデザインを徹底することを意識してください。デザインに凝りすぎることは挫折の原因となるので避けましょう。
なぜなら、クライアントが見るのは「文章力」であり「デザイン」ではないからです。見やすくて読みやすいシンプルな設定で十分です。
STEP2:「ジャンル」を決める
ジャンルについては自分の経験や知識、好きなものから書けそうなジャンルを選ぶことが重要です。ブログは続けることが最優先なので、無理のないテーマ設定を心がけましょう。
ターゲット読者を絞って、ペルソナを設定して読者に役立つ記事作成を意識することで、クライアントにも「読者目線で書ける人」という印象を与えられます。
STEP3:最初の「ポートフォリオ記事」の作成準備
いきなり記事を書き始めてはいけません。構成案の設計が成功のポイントです。
見出しの流れ、各セクションで伝えたい内容を整理してから執筆に取りかかりましょう。最初の記事はリライト前提で気軽に書くことも大切です。完璧主義にならず、まずは公開することを目標にしてください。
クライアントが採用したくなるポートフォリオの作成方法

案件獲得のためには、質の高い記事を公開しただけでは不十分です。クライアントに「この人に依頼したい」と思ってもらえるポートフォリオを作成する必要があります。
1. クライアントがポートフォリオで確認する3つのポイント
クライアントは主に以下の3点を確認しています。
- 経験と専門性の証明:人となりや職歴、得意なジャンルが明確か
- スキルレベルの定量化:使えるツール、これまでの評価が具体的か
- プロフェッショナルな情報開示:単価、対応時間などの条件が明確か
これらの情報を漏れなく記載することで、クライアントの判断材料を提供できます。
2. 案件獲得に必須の記載項目と自己PR
自己紹介・経歴とビジョン
ライティング以外の経験や得意なことを強みとして結びつけるアピールが効果的です。たとえば、「元営業職で顧客心理を理解している」「子育て経験から育児ジャンルに詳しい」といった切り口が他のライターとの差別化につながります。
スキルレベル
経験業務やSEOの知識などを具体的に示しましょう。「WordPress入稿可能」「構成案作成経験あり」「キーワード選定ができる」など、できることを明確にリストアップします。
得意ジャンル・執筆実績
ポートフォリオに使用する記事は質が何より重要です。数を増やすよりも、2〜3記事に絞り込んで作成意図などを解説する方が効果的です。
可能であれば公開後の順位変動などを数字で語ると、SEOスキルの証明にもなります。
業務の対応範囲と稼働時間
対応可能な業務(企画、構成作成、入稿作業など)を明確にすることで、クライアントは依頼範囲をイメージしやすくなります。
週の稼働時間や連絡可能な時間帯も記載しておくと親切です。
参考単価と支払い条件
実績がない初心者は「文字単価1円〜」と「交渉可能」を併記してハードルを下げましょう。柔軟な姿勢を示すことで、まずは実績を積むチャンスを広げられます。
4. ポートフォリオを公開する際の注意点
もしこれまでのクライアント案件を掲載する際は、必ず許可を得てください。無断での掲載は契約違反になる可能性があり、信頼を失う原因になります。
5. 無料ブログでもできるSEO施策
無料ブログでは技術的なSEO対策に制限がありますが、コンテンツ側での対策は可能です。画像のリサイズと軽量化を徹底したり、内部リンクを設置したりすることでアピールしましょう。
また、定期的な更新で「活動している」ことをアピールすることも重要です。放置されたブログよりも、継続的に更新されているブログの方がクライアントに好印象を与えます。
WordPress移行のタイミングと必要なもの

無料ブログで案件獲得が軌道に乗ったら、WordPressへの移行も検討しましょう。
WordPressへの移行を考えるべきタイミング
案件が安定的に獲得できたとき、またはアフィリエイト収益化を目指すときが良いタイミングです。
WordPressに移行すると、無料ブログにはない資産価値を高められます。独自ドメインによる信頼性の向上、自由度の高いデザイン、細かなSEO対策の実施など、Webライターとして本格的にステップアップができます。
移行に必要なものと具体的なステップ
移行には以下の準備が必要です。
- レンタルサーバー契約(月額500〜1,500円程度)
- 独自ドメイン取得(年額1,000円程度)
- WordPressテーマの設定(無料・有料どちらでもOK)
WordPressブログを始める方法について詳しく解説した記事もあるので、参考にしてください。
まとめ | 案件獲得を目指して無料ブログを始めよう
以上、無料ブログの始め方について紹介しました。繰り返しになりますが、無料ブログは収益化よりも案件獲得のために使うのがおすすめです。初期費用ゼロで執筆スキルを証明でき、実績がない状態でもクライアントにアピールできる強力なツールになります。
選定基準をもとに自分に合うブログサービスを見つけて、まずは1記事公開することから始めましょう。そして、安定して案件が獲得できるようになったら、WordPress移行も検討してみてください。

